(目的)

第一条　この条例は、犯罪被害者等基本法(平成十六年法律第百六十一号。以下「法」という。)において示された基本理念並びに地方公共団体及び国の債務にのつとり、八郎潟町(以下「町」という。)における犯罪被害者等の支援のための施策に関する基本的事項を定めること等により、犯罪被害者等が必要とする施策を総合的に推進し、もつて犯罪被害者等が受けた被害の軽減及び回復に資することを目的とする。

(定義)

第二条　この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(町の責務)

第三条　町は、犯罪被害者等の支援等に関し、法に定める責務を積極的に果たしつつ、関係機関等との適切な役割分担を踏まえ、関係機関等との連携を密にして施策を策定し、及び実施するものとする。

(町民等の責務)

第四条　町民等は、犯罪被害者等の名誉又は生活の平穏を害することのないよう十分配慮するとともに、町及び関係機関等が行う犯罪被害者等の支援のための施策を理解し、これに協力するよう努めなければならない。

(窓口の設置等)

第五条　町は、町の関係部署及び関係機関等との間で調整を図りつつ、犯罪被害者等からの相談への対応、町及び関係機関等が行う犯罪被害者等への支援に関する情報の提供その他の犯罪被害者等の支援等に係る業務を行う総合的な窓口を設置するものとする。

(日常生活の支援)

第六条　町は、犯罪等により日常生活が困難となつた町内に住所を有する犯罪被害者等に対し、情報の提供、訪問介護員の派遣その他の福祉サービスの提供等必要な支援を行うものとする。

(安全の確保)

第七条　町は、関係機関等と連携して、犯罪被害者等が更なる犯罪等による被害を受けることを防止し、その安全を確保するため、一時保護、施設への入所による保護、防犯に係る指導又は犯罪被害者等に係る個人情報の適切な取扱いの確保等必要な施策を講じるものとする。

(就業の支援等)

第八条　町は、関係機関等と連携して、犯罪被害者等の雇用の安定を図るため、事業主の理解を深めるとともに、就業の支援等を行うものとする。

(支援体制の構築)

第九条　町は、関係機関等と連携して、犯罪被害者等の支援を行う者を養成する等地域における犯罪被害者等の支援体制を構築するために必要な施策を講じるものとする。

(民間団体に対する援助)

第十条　町は、民間団体に対し、活動場所及び情報の提供、財政上の援助等必要な援助を行うものとする。

(支援を行わない場合)

第十一条　町は、被害者等が犯罪等を容認若しくは誘発した又は集団的に若しくは常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある組織に属していた等の事情があり、支援を行うことが社会通念上適切でないと認められる場合には、支援を行わないことができる。

(表彰)

第十二条　町は、犯罪被害者等の支援に関し顕著な功績を残した個人又は団体があつた場合には、これを表彰するものとする。

(委任)

第十三条　この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。