心肺蘇生法(CPR)の手順

ページ番号1002605  更新日 令和4年3月28日

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1.意識を調べる

イラスト:意識を調べる

  • 傷病者に近づき、その耳元で「大丈夫ですか」または「もしもし」と呼びかけながら、傷病者の肩を軽くたたき、反応があるかないかを見る。

Point

  • 呼びかけなどに対して目をあけたり、何らかの反応があれば「意識あり」。何も反応がなければ「意識なし」と判断する。
  • 交通事故などで、頭や首にけががある場合やその疑いがあるときは、体を揺すったり首を動かしてはならない。
  • 意識あれば傷病者の訴えを聞き、必要な応急手当を行う。

2.助けを呼ぶ

イラスト:助けを呼ぶ

  • 意識がなければ大きな声で、「だれか救急車を呼んで」と助けを求める。
    →協力者がきたら、119番へ通報し救急車を要請してもらう。
  • もしだれもいなければ、119番通報をまず行う。

Point

  • 協力者がきたら、119番へ通報し救急車を要請してもらう。
    もし誰もいなければ、119番への通報を優先する。

3.気道の確保(空気が鼻や口から肺に達するまでの通路を開く)

イラスト:気道の確保

  • 片手を額に当て、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先に当て、これを持ち上げ気道を確保する。

Point

  • 指であごの柔らかい部分を圧迫しない。
  • 頭を無理に後ろに反らせない。

4.呼吸を調べる

イラスト:呼吸を調べる

  • 気道を確保した状態で、自分の顔を傷病者の胸部側に向ける。
  • 頬を傷病者の口・鼻に近づけ呼吸の音を確認する。
  • 傷病者の腹胸部を注視し、胸や腹部の上下の動きを見る。
  • 10秒以内で調べる。

Point

  • 頬はできるだけ傷病者の口・鼻に近づける。
  • 呼吸音も聞こえず、吐く息も感じられず、胸腹部の動きがなかったり、それらが不十分な場合には、「呼吸音なし」と判断する。

【参考】回復体位

イラスト:回復体位(側臥位)のとらせ方

  • 意識はないが充分な呼吸をしている場合には、吐物等による窒息を防ぐため、傷病者を回復体位にする。
  • 下あごを前に出し、両肘を曲げ上側の膝を約90度曲げて、傷病者が後ろに倒れないようにする。

5.人工呼吸(口対口人工呼吸により、肺に空気を送り込む)

イラスト:気道を確保する

  • 呼吸がなければ人工呼吸を開始する。
  • 気道を確保したまま、額に当てた手の親指と人差指で傷病者の鼻をつまむ。

イラスト:約2秒かけて500ml~800ml(10ml/体重1kg.)吹き込む

  • 口を大きくあけて傷病者の口を覆い、空気が漏れないようにして、息をゆっくりと2回吹き込む。

イラスト:胸の動きと呼気を確認する

Point

  • ゆっくりと約2秒かけて2回吹き込む。
  • 吹き込む量は、傷病者の胸が軽く膨らむ程度〔500ml~800ml(10ml/体重1kg)〕とする。
  • 吹き込んだときにスムーズに吹き込みができなかった場合は、もう一度頸をもどして、気道確保をやり直し、息を吹き込む。
  • どうしても口対口人工呼吸をすることに抵抗がある場合は、ハンカチを傷病者の口に置いて行ってもかまわない。また、携帯できる簡易型の人工呼吸用マスク(一方向弁付呼気吹き込み用具)を持っていると便利である。
  • もし、傷病者に傷や出血があってできない場合や、救助者の皮膚や口の周りに傷がある場合には、口対口人工呼吸を行わないで心臓マッサージのみを行ってもよい。

6.循環のサインを調べる。(心臓の拍動の状態を調べる)

  • 傷病者の口に耳を近づけて、次の徴候(「循環のサイン」)の有無を調べる。
    • 呼吸をしているか?(目で胸の動きを見たり、呼気の音を聞く)
    • 咳をしているか?
    • 体に何らかの動きが見られるか?

      循環のサインは、10秒以内に調べる。

Point

  • これらの徴候がなかったり、明らかでない場合には、循環のサイン無しと判断し、直ちに心臓マッサージを開始する。
  • 徴候のいずれかが見られる場合は、循環のサインがあり、心停止でないと判断する。

7.心臓マッサージ

イラスト:肘はまっすぐ

イラスト:手は重ねる

(胸骨圧迫心臓マッサージにより、酸素の含まれた血液を循環させる。)
循環のサインがない場合は、直ちに心臓マッサージを開始する。

  • 他方の手をその手の上に重ねる(両手の指を交互に組んでも良い。)
  • 肘をまっすぐに伸ばして体重をかけ、胸を3.5~5cm圧迫する。
  • 1分間に100回の速さで15回圧迫する。

※心臓マッサージの手を置く位置の見つけ方

  • 胸部の一番下の肋骨を人差し指と中指の2本の指で触れる。
  • そのまま2本の指を、胸骨の縁に沿って胸の真ん中まで、すべるように移動させる。
  • 真ん中のヤマ形の頂点のところで指を止め、それに並べるように一方の手の付け根を置く。この置かれた手の付け根の位置が圧迫部位となる。

※手を置く位置を大まかに知る方法

イラスト: 心臓マッサージの手を置く位置

  • 左右の乳首の中間の胸の上(胸骨の下半分)に、片方の手の付け根を置く。

8.心肺蘇生法の実施

イラスト:心臓マッサージと人工呼吸の繰り返し

(心臓マッサージ15回と人工呼吸2回の組み合わせを継続する。)

  • 15回の心臓マッサージと、2回の人工呼吸のサイクル(15 : 2)を繰り返す。
  • 人工呼吸は1回の吹き込み時間に2秒かけて、5秒に1回の速さで行う。
  • 最初に、心臓マッサージ15回と人工呼吸2回のサイクルを4サイクル行った後に、循環のサインの有無を10秒以内に調べる。その後は、心臓マッサージ15回と人工呼吸2回のサイクルを繰り返し、2~3分ごとに、循環のサインの有無を10秒以内に調べる。

Point

  • 心臓マッサージ15回と人工呼吸2回のサイクルを、救急隊員が到着するまで続ける。
  • もし、救助者が2人以上いる場合は、1人が119番通報し、もう1人が心肺蘇生法を行う。そして、心肺蘇生法を実施している人が疲れた場合には、他の人が変わって心肺蘇生法を続ける。
  • もし途中で循環のサインが見られた場合には、呼吸が不十分であれば人工呼吸のみを続け、充分な呼吸も見られるならば、気道を確保しながら回復体位にする。

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